TOTOがユニットバスの受注を停止──住宅への影響はここまで来た
ホルムズ海峡封鎖の影響がついに住宅設備に直撃しました。TOTOのユニットバス受注停止を機に、家を建てる前に知っておくべき状況を整理します。
2026年4月13日、TOTOがユニットバスの受注を停止したことが明らかになりました。
「中東情勢の話」「資材の値上がりの話」だったものが、ついに「お風呂が選べなくなる」という、家づくりに直結する問題になってきました。
なぜユニットバスが受注停止になったのか
ユニットバスの壁や床にはフィルムが使われており、そのフィルムを接着する接着剤や、浴槽のコーティング剤に有機溶剤が含まれています。この有機溶剤は石油由来のナフサからつくられており、ホルムズ海峡の封鎖による原料不足の影響を直接受けています。
TOTOは受注再開の時期について「原材料の調達見通しについてめどがたたない」としており、見通しは不透明です。LIXILやクリナップ、タカラスタンダードも同様の影響が出ているとしています。
住宅資材への影響はここまで広がっている
今回のユニットバス問題は氷山の一角です。住宅の建築費のうち6割を占める資材費は、幅広い品目で値上げが相次いでいます。
断熱材は4月から40%、塩化ビニール管は5月から最大20%、シンナーは3月から75%、そして窓サッシのYKKAPも5月からの値上げに続き追加の価格改定を検討しています。
大手住宅メーカーの大東建託が住宅資材メーカー166社を対象に緊急調査を実施したところ、今後3カ月で調達に影響が出ると回答したのは59社にのぼりました。住宅資材メーカーの約4割が在庫への影響を見込んでいる状況です。
旭化成ホームズは戸建て住宅の値上げを予定しており、注文住宅のアキュラホームも「住宅ローンの金利上昇に加え、原油高により買い控えが進む」と警戒しています。
施主が今すぐ確認すべきこと
家づくりを進めている方や、これから検討を始める方には、以下の点を早めに確認することをおすすめします。
契約済みの方へ
すでに住宅会社と契約している場合は、設備の調達状況と工期への影響を確認してください。特にユニットバスやキッチンなどの住宅設備は、メーカーや仕様によって影響の大きさが異なります。請負契約の資材価格変動条項も確認しておくと安心です。
これから検討する方へ
資材費の高騰が続く中で「待てば安くなる」という見通しは立ちにくい状況です。一方で「今すぐ急ぐ」必要もありません。重要なのは、コストを意識した計画を早めに固めておくことです。
設備のグレードを上げすぎない、間取りをシンプルにして工事量を減らす、水まわりを一か所に集約して配管を短くするといった工夫が、今の時代には特に有効です。
間取りでできるコスト対策
ユニットバスの話題が出たこの機会に、改めて「水まわりの配置」を考えてみてください。
キッチン・浴室・洗面所・トイレを一か所に集中させると、配管距離が短くなります。塩化ビニール管の値上がりが続く今、これは直接的なコスト削減につながります。
また、設備のグレードを下げることなくコストを抑えるには、「使う設備の数を絞る」という発想も有効です。部屋数・トイレの数・洗面台の数を本当に必要な分だけに絞り込むことで、設備費全体を抑えられます。
Archifieldsでは間取りを自由に作成しながら、延床面積と概算建築費をリアルタイムで確認できます。水まわりの配置を試しながら、コストを意識した間取りを検討してみてください。
まとめ
TOTOのユニットバス受注停止は、ホルムズ海峡封鎖の影響が「住宅設備そのものの供給」に及んできたことを示す出来事です。
建材の値上がりにとどまらず、設備が手に入らないという問題になりつつあります。家づくりを検討している方は、早めに住宅会社に状況を確認し、間取りや設備の計画を固める準備を進めておくことが重要です。